写真作品

個展「電車通り―札幌編―」ありがとうございました。

2023-05-11
札幌市中央区
みなさま、電車とお友達になれましたでしょうか。

どこで何を話したり書いてたか覚えてないぐらいでしたが、とにかくこの移住してからの1年半、それだけでなく移住する前含めたら4年ぐらい。どこか一つでも出来事が欠けていたら、こうして個展やれるまで撮りためることは出来ませんでした。

インターネットで手軽に発信発表できるこの時代、たしかに良い時代であることには変わりなく、気軽な距離感という意味ではあってくれるに越したことはない媒体であります。
SNS云々に限らず、今回自分にとっても大きな追い風となった札幌市電243号車のプロジェクトも、インターネットがあってこそだったと思います。

そんな中でちゃんと紙に印刷して、裏打ちやらゲタ付けを業者さんに頼んで設営作業に時間かけて、場所代なり加工代なりインク代なり懐を大炎上させた上で、リアルタイムどころか現実世界で対面する形でやるもの、それが個展というもの。

私にとっては2年ぶり2度目の企図でありましたが、面と向かって感想をもらったり、ここからまた更に繋がりが深まったり、お客さんたちの度肝を抜かれた表情を見るのもなかなか良いものでしてね。
通信費どころかスマホが買えちゃうぐらい諭吉さんを火の中に焚べることになりましたが、それでも理屈や数字だけでは語れないところもあるなァとしみじみ感じた10日間でした。

普段SNSなど携帯で見る手のひらサイズの写真との違い、とくに実際の空間で紙としてのサイズ感で観たことによる普段とは違う感覚も楽しんでいただけたとのお声もありました。
理屈としてはわかっていたものの、やはり見に来てくれたから直接感じてもらえたというお声をいただけると作者としてもより強く実感するものでした。
もちろんこれのほかにも、話してる間に思い出したり発見することもたくさんあったとても有意義な10日間にできました。

通りすがりの方、前々から気になってた中で頑張って飛び込んで来てくれたという方、お仕事帰りや合間に来てくれた方、予定こじ開けてでも来てくれた方、間に合うかどうかわからなかったけど駆け込んでくれた方。
近い将来自分も展示を目論んでいてギャラリー探してた中でたまたま〜という方、学業や研究議題の参考に〜という方……自分が想定していなかった需要もあったようでした。
しかしながら、本当に見たいと思ってくださる方は何がなんでも来てくださるんだなと、私も対応そっちのけで感動しておりました。

昔から北海道が好きで移住前にも幾度となく遠征していた場所とはいえ、知り合いがほとんどいない中で一人で挑んだ場所で、もちろん巡りあわせやタイミングなど風向きがこちらに向いていた点も大きいですが、そういう機会を逃すことなく思い切って踏み込むことが出来た自分自身に対しても、我ながらたくさん褒めてやろうと思います。

初対面の人たちとお話する機会は久々だったのでなかなか不手際とかガタついたところもあり、私自身が自覚してるものも含め視覚的にご不満なところもあったかと思われますが……またどこかで何かしらの形で発表の機会を作るつもりなので、首を長くしてお待ちください。
今回やむなく来れなかった方も、また次の機会までにもっと行きたいと思ってもらえるぐらいに成長しておきますので、ぜひ次の機会はよろしくお願いします。