横田幸多朗 Official Website

関東平野のからっ風吹きすさぶ東武伊勢崎線、特急りょうもうは日没直前に通過する時刻。
日が傾くに連れてやうやう弱くなりゆく光線、上空にも大きな雲の塊が西の山の方へ、夕焼けをめがけて浮遊していく姿が見受けられた。
今日はここまでかと敗戦濃厚の撮影地、なんと踏切が鳴りだしてから再び太陽の光がこちらに射してきた。
沈んで行く太陽が迫りくる雲海をほんの一息だけ突き放したのだ。
日の入り数分前、太陽高度2.7度。
雲の上がダメなら下から射せば良い。
筋書きのないドラマがそこにあったのだ。