写真作品

グンマー帝国の211系など

ここ最近の高崎駅
束の間の一瞬だけの帰省、少ない日程を有効活用したい気持ちを頭の片隅に入れながら、思い切ってGRだけ持ってウロウロ散歩するのは勇気が要ることだ。

なんとなく現状の高崎駅っぽい様子を……と思ってると、ちょうど折り返しの上り高崎線となる列車がホームにやってきた。
E231系が新車呼ばわりされていた頃の感覚が大人になっても抜けることはなく、ほどほどに写しときゃいいやという軽いノリでパチリ、シャッターボタンを深く押していたのか余分に連写で1枚撮れていたのが、意外とお気に入りの1枚になった。
足回りやスカート、制御機器の変更など顔つきが変わったところが多々見られるが、211とE231が共演してる姿を今でも当然のように見られることには感謝しないといけない。
E231の乗務員扉は湘南色の緑色が塗られていて、乗務員扉の窓からは線路挟んだ向こう側のホームに停まってる211がかすかに見える……高崎は115がいた頃からそうだった、垢抜けた新型車両を入れてくれるのもありがたいことだけど、顔ぶれが変わらないことによる精神的な安心感も同じぐらいありがたいのである。

211系は私が物心ついたときの高崎線の代名詞。よく北本駅横のダイエーで母上とお買い物したあと、向かいの線路脇の空き地で電車を眺めていた。だいたい211が来て、たまにクソデカ走行音の貨物列車が来る感じ。
夕方の暗ったい曇り空とか、ちょっと息苦しい色味の蛍光灯の照明。私の記憶の片隅にある00年代前半は、なんとなくジメッとした雰囲気が流れている。

北海道に住むようになってから、地元近辺の車に撮影欲が出てくるのも皮肉なものであるが、むしろ一旦地元から離れてみないとわからないこともあるので結果オーライなのだろう。