ただでさえあまり降らない函館地方という土地柄に加え、ササラトラックでは手に負えないぐらいしっかり降らないと出現しないという、えらい難易度が高いことで有名な函館市電のササラ電車。
しかし今年は例年では考えられないほどの出現率、それに加えて寒波到来ときた。これは間違いなくチャンスである。盗塁のサインが……出ているッ!!!
しかし荒天ということは、どの移動手段を選ぼうともひと悶着あることは承知で出撃しなければならない。
初日は函館への特急列車が2時間半ほど遅れてしまい、それが致命傷となり、特急料金の払い戻しと引き換えにササラ電車を返上してしまうことに。ただしこれに関してはもう致し方ない。
福本豊や和田康士朗や鈴木尚広が走って刺されたようなもの。
とはいえこのままでは終われないと心と身体にムチを打ち、中途半端な睡眠時間で始発前に自ら身体を引きずって再出撃。
読み通りササラが出動したものの、なんと通過直前にササラトラックが現れて線路上の雪をほとんど掻っさらって行った。
「おいおいおいおいマジかよ……これじゃ電車が掻いてくれないべ………」度重なるアンラッキー、流石にこれで勝負ありかと思われた。
しかし案外雪もしぶとく残ってくれたようで、掻きっぷり自体は爆雪とは言えないが、却ってこれぐらいの量が適量かもわからない。車が被るなどのアクシデントも回避できたし、何より去年とは始発の時間が大きく変わっているため、ある程度新ダイヤに慣れておく必要があったことを考えると善戦できた方ではなかろうか。