写真作品

函館市電・GLAY臨

719号車(イチヤママル・長谷川水産)
函館アリーナをはじめ、周辺で大規模なイベントが行われると臨時増車が出てくるチャンス。
古い車には系統番号が書かれた板を差し込むところに、「増車」とかかれた札を掲げて本線上を走るのである。
これがまた撮影難易度が高く、増車をするにも旧型車、とくに530号車となるとレアパターンにレアパターンの重ね塗りである。
故にこういう機会をしっかり狙っておきたいものなのである。しかもここ最近だと札を掲げるための受け皿(サボ受け)も撤去される傾向があり、アクセント1つとっても希少価値は年々上がる一方である。

結果だけ先にいうと530は両日ともに出てこなかったが、719など旧型の車が2日間ともその役割を担っていた。
臨時増車は普段のダイヤでは早朝に1本しか設定されていない末広町止まりとして走る。
到着後に折り返して駒場車庫へ回送となるため、どっく側に少し出たところにある渡り線を使うので本線上で方向を変える特有のシーンが発生するのだ。
渡り線のレールがヘッドライトの光に照らされてキラリとしている様子がわかる。ここまで意図を持って撮れれば合格だ。

過去の投稿でも書いたかもしれないが、広告ラッピングが施された電車でも、その車両の元々の姿形にリスペクトを持ったデザインであれば私は好きになれる。函館の旧型車(五島軒・スナッフルス・長谷川水産)はその良い例として積極的に挙げていきたい。
何らかの決めごとが内部であったのかもしれないが、これを機にラッピング電車のガイドライン的なものとして全国に広まってほしいと思う。
もちろんノーラッピングの標準的な塗装や復刻リバイバル塗装がベストであるが、やるのであればこういうスタイルでお願いします…という願いを込めて。